コラム〜『なぜなにダブルクロス』1・判定あれこれ〜





黒岩賢介(以下『賢介』):UGN藍空支部の医療班の主任。“大抵の事なら何でも出来る”ことが売りであるノイマンであることに加え、本業である『大学教授』という立場もあり、新装開店したこのコラムの講師として白羽の矢が立った。シンドロームはブラックドッグ×ノイマン。


 本人は違うと言い張っているが、ナチュラルにシスコン。


橋尾晃太(以下『晃太』):UGN藍空支部の戦闘部隊中、屈指の実力を誇るUGチルドレン。だが、その正体は『噛ませ』であるという事実もまた、忘れてはいけない。シンドロームはブラックドッグ×モルフェウス。


 重度の『おねーさん好き』であり、真姫をターゲットとして狙ってはいる。が、その都度賢介と元『壊れた魔獣』こと黒岩真児の殺す気に満ちたツッコミに遭っている―― というか、実際に死んではいるが、オーヴァードなので、リザレクトを使って蘇っているようだ。


黒岩真姫(以下『真姫』):エンジェルハイロゥ×オルクスのオーヴァードとして覚醒したばかりの、UGN藍空支部の新米情報部員。ついこの間まで一般人であったこともあり、最も一般人に近い感性を持っているが、ときたま目を見張るばかりのボケをかましてくれる。


 なお、兄上様といちゃつく様は端から見たら立派なブラコン。


ディック・W・アーヴ(以下『ディック』):UGN藍空支部の暫定新支部長。本部の査察部出身であり、ブラム=ストーカー×オルクスの能力を活かした情報収集能力の高さ、そして、逃げ足と足止めに関しては他の追随を許さない……が、2007年7月現在に於いて生死不明の状況でありながら、こんなところに顔を出してもいいのか?


 好きな歌はパルコ=フォルゴレさまの『チチをもげ』という……疑う余地なしなおっぱい星人。





賢介:というわけで、今回からコラムが模様替えして、リプレイと同じ対話形式になったんだが……何か質問は?


晃太:紹介文が痛すぎるんですけど?


賢介:……それについては、機会があれば王子をシメよう。


晃太:せんせー!DXじゃ王子といえばクレバー王子じゃないんスか?


賢介:まぁ似たようなものだろ。管理人もキノコ王子なんだから。


晃太:『王子言うなッ!!……つか、魔王(実際に小児科病棟に入院している子供に言われたそうである)に言われたくないわいッ!!』


賢介:なんか言ったか?


晃太:俺じゃねぇッ!!つか、管理人が電波送信しただけっスッ(どごぉッ)!!


賢介:(鳩尾に叩き込んだ拳を振りながら)ま、馬鹿な話は置いといて―― DXの判定はどのようにしたらいいか判るか……真姫?


真姫:えっと……能力値と同じ数10面サイコロを振って、一番大きな出目を技能レベルに足すで良かったのですよね、あにさま?


賢介:クリティカル値を下げるエフェクトや侵蝕率によるボーナスで変わることはあるけど、基本はその通りだな。


ディック:……クリティカルがある、ということは―― ファンブルもある、ということだよね、ぶらざー?


賢介:ああ。でも、ファンブルの場合、『判定に振ったダイス目が全て1となっているから、ごく限られた状況じゃないとファンブルは起こりにくくはなっているんだ。


 何しろ、単純に言えば振るダイスの数が三つなら、それだけでファンブルを起こす確率は1000分の1になるからな。


真姫:え、えと……ごく限られた状況って?


賢介:ダイスペナルティやバッドステータスの影響を受けて、振ることが出来るダイスの数が1以下にされてしまう時だな。主に戦闘の時だけど、情報収集なんかの時にも、『この状況はあまりにも不利』とGMがみなした場合にはダイスペナルティが適応される場合もあるから、GMの説明は聞いておいた方がいいな。


晃太:で、ダイスペナルティで振れるダイスの数が0以下になった場合はどうなるんスか?


賢介:その場合でも、最低限保証されている1つはダイスを振ることは出来る。だけど、そうなったらクリティカルは発生しなくなってしまうんだ。判定に対して一応の挑戦権はあるけど、クリティカルが発生しないとなるとかなり厳しい判定になる、というわけだな。


真姫:その場合は、クリティカル値が減っていても関係ないんですね?


賢介:そうだな。だから、ダイスボーナスを得るエフェクトや、ダイスペナルティやバッドステータスをキャンセルすることが出来るエフェクトが重要になってくるというわけだ。


ディック:なるほど……俺も《冥府の棺(マイナーアクションを消費することで全てのバッドステータスを回復するブラム=ストーカーのエフェクト)覚えておいた方が良かったなぁ。


晃太:そっスねぇ。バッドステータスを同時に幾つも与えるような攻撃なんか喰らってたら、まともに動くことも出来やしねぇっスからねぇ。


真姫:バッドステータスから回復するには、行動を消費しなくちゃいけないから…なのですね?


賢介:その通り。特に、《捕縛》状態から回復するには、マイナーアクションとメジャーアクションを同時に消費しないといけないから、素手だけで戦っているヤツが《転倒》《捕縛》状態となると、もう目も当てられないな。


晃太:そ、それって、真琴にとって無茶苦茶プレッシャーじゃないんスか?


賢介:そりゃ仕方ないだろ。それが一切のアイテム使用を拒否してる《完全獣化》使いの宿命、というヤツだ。


 それは兎に角、逆に言えば、バッドステータスを同時に幾つも与えるような攻撃や、持続的にダイスペナルティを与える攻撃はPC側が使うとかなり有効になってくる、というわけだ―― バッドステータスをキャンセルするエフェクトはコントラストサイドで追加されたエフェクトを合わせても、ぶらざーのようなブラム=ストーカーの他には、エグザイルとサラマンダー、それとバロールだけしか持っていないし、ダイスペナルティを軽減するエフェクトもキュマイラとハヌマーン、それとノイマンに二つあるだけだからな。


 しかも、首尾よくそのエフェクトを修得しているかどうかもそのキャラクターそれぞれ……スキル選択制を採っているDXならではだな。


真姫:そんなに少ないのですか?


晃太:あー、そりゃ仕方ないっスよ。バッドステータスってのは、一つ一つの回復そのものの条件は決して難しくないし、一番厄介な《捕縛》状態も、予備の武器を持つとか、俺のように武器を作り直すとかすれば有名無実―― ダイスペナルティもダイスボーナスさえ充分ならフォロー出来るっスからね。


賢介:あと、持続性のあるダイスペナルティに関しては、持続時間がそのラウンド中まで、となっているのが殆んどだからな。


ディック:例外は《血の呪縛》と……エンジェルハイロゥの《閃光(<意志>の対決で勝った場合、LV+1ラウンドの間、【感覚】に属する判定に2個のダイスペナルティを与えるエフェクト)、ソラリスの《抗い難き言葉(1シーンの間、あらゆる判定に対してLV個のダイスペナルティを与えるエフェクト)か。数は少ないけど、フォローするための侵食値の上昇を考えると、恐ろしいな。


賢介:まぁ、エフェクト以外にもダイスを増やす方法は幾つかあるけど……ハイ、真姫!


真姫:急に振らないで下さいよぅ、あにさま。え……えとえと……タイタスの昇華と、侵蝕率ボーナスと―― 他に何かあったかなぁ?


賢介:盲点かもしれないけど、アイテムもダイスを増やすことが出来るな。


  『コネ:○○』『自動巡回ソフト』といった情報判定に対してダイスを加えることの出来るアイテムには大抵のPCが世話になっているだろうし、防具の中には<RC>や【肉体】のダイスを増やすことが出来るものもある。


 まぁ、判定を有利に運ぶ効果を持つ防具を装備するには経験点をつぎ込んで【社会】と<調達>を集中的に上げるか、購入判定でクリティカルするしかないから、総じて【社会】や<調達>が低めになりやすく、購入判定のクリティカル値も下げ難い作成初期のキャラクターには殆んど縁がないと言ってもいいな。


真姫:コネもアイテム扱いなんですね?


賢介:『利用して、状況を有利に運ぶ』という観点から、コネをアイテムとして扱う、というのは、トーキョーN◎VAの流れを汲むタイプのFEAR系ゲームの特徴でもあるからな。その辺りに違和感を持つ人もいるけど、コネをアイテムとみなさず、コネとロイスを一緒にしたり、ロイスほどじゃなくてもある程度の深いかかわりのある『コネの○○氏』としてロールプレイに結び付けてもいい。


 なんにせよ、ゲームを味わうためのソースなわけだから、味わって損はない、ということだ。


晃太:けどさー、せんせー。ダイスの数ばっかり増やしても、クリティカル値が下がらないとあんまり意味ないんじゃないんスか?


賢介:確かにそれはそうだな。でも、さっきも言ったことだけど、クリティカル値がいくら下がっていても、基本的なダイス数が増えてないと、ダイスペナルティでクリティカルが発生しなくなってしまう。


 でも、逆に幾らダイスが増えていてもクリティカル値が下がってなければクリティカルする確率は低いままだからな。重要度としては、ダイスの数とクリティカル値の重要度はどちらも同じくらいだと思えば問題ないさ。


ディック:あれ?攻撃力を増やすエフェクトはそんなに重要じゃないの?


晃太:まー、安定的に高いダメージを与えるのには有効っスけど、多少のダメージなら出目さえ高ければ充分フォロー効くモンっスからね。それよりも俺は確実に当てる方を選ぶっスね。


賢介:お前は《ペネトレイト(武器の貫通力を増し、装甲を無視するような攻撃を加えることが出来るモルフェウスのエフェクト)を持っているからいえるんだろ。


ディック:でも、黒崎相手には一方的にやられてたみたいだけどな?


晃太:ウッ!


賢介:いくら相手が《カウンター(相手の攻撃に合わせて攻撃を加えることで、対決に勝った方の攻撃を有効にするノイマンのエフェクト。なお、この対決に負けた側は防御判定を行うことは出来ない)使いだからと言っても、『確実に当てることを選ぶ』なんてことを言ってる奴が一方的にやられるのは、流石にまずいよなぁ。


ディック:というか、『対決に勝った方の攻撃を有効にする』ってエフェクト使われて一方的にやられてるってことは、向こうの方が確実性が高かった、ということなんじゃないのか?


賢介:ああ、よく気がついたな、ぶらざー。


真姫:……あ、えっと……気を落とさないで、ね?


晃太:うぁあぁぁぁぁぁぁぁぁッ!どっちくしょ〜〜〜〜〜〜ッ(脱兎)!!


賢介:いぢめるのはこの辺にしといて、と……次回の講義は実技を交えて戦闘についての講義を行うことにしよう。


真姫:実技ですか、あにさま?うーん、仲間内で戦いたくはないですよぅ。


賢介:大丈夫!そんなこともあろうかと、こういったことに長けた特別講師を用意しているぞッ!!


?:うぉー、何で私がこんなことに――――ッ!?


真姫:あ、あははははははは(汗)。


 で、では次回をお楽しみに〜♪





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