コラム〜『なぜなにダブルクロス』4・ディフェンシブに行こう!〜





黒岩賢介:今コラムの講師。本来はツッコミ属性ではあるが、言動、容姿共に目立ちまくるため、弄られ属性とボケ属性まで兼ね揃えてしまったマルチタレント…つか、小学生に「魔王、台風止めて」と頼まれたりするのは、最早『属性』を通り越してるよーな気がしないでもない。


 でも、「ごめん。今、魔力が切れてるから。明日の夕方くらいになったら溜まるから、それまで待っててね」と咄嗟に返せる辺りが、流石の弄られ慣れ振りであると言えよう。


橋尾晃太:今コラムの受講生。派手好きで目立ちたがりな上、突出したがる性格……そしてDロイスからしてディフェンス向きじゃないくせにディフェンス要員という、人生舐めきったUGチルドレン。


 『初期ロイスである以上、生殺与奪の権利は半ばPLにある!だから死なないッ!』なんてことを思ってたら、大間違いやで……うぇっへっへっへっへっ?


ディック・W・アーヴ:今コラムの受講生。『爽やかハートフル』を自認しているのだが、どーやら彼の辞書の『爽やかハートフル』の欄には『エロス』と同じ記述がなされているらしい。乱丁なので、取替えた方が無難です。


 ……座右の銘がよりによって『乳に貴賎なし』というのでは、反論の仕様はなくてよ?


黒岩真姫:今コラムの受講生。兄君同様けっこーノリは良く、打てば気持ちよく響くコメントを返してくれるので、非常にネタの振り甲斐のある得難い存在……というか、まさか某チャットの参加者の方と一緒にノリで作った椎茸解放同盟などという怪しい同盟にまでひょっこり参加していただけるとは思いもよりませんでした(笑)。


 なお、椎茸解放同盟は現在絶賛活動休止中であります。





晃太:……というわけで、前回の予告通り今回は『防御行動』についてだけど―― 。


賢介:のっけから人の役割を乗っ取るなぁッ!!


晃太:うぉッ、あぶねッ(はっし←仕込杖を義手で受け止めた音)!!


 いきなり何しやがんだ、妹魂ドクター!!


賢介:やかましい、大人しく狩られてしまえ(ぎりぎり←鍔迫り合い)!


真姫:こんな風に、攻撃を受け止めることでダメージを軽減する『受け』と、攻撃そのものを躱すことでダメージを受けなくする『回避』といった具合に、防御行動には大きく分けて二種類があるんですよね、ディックさん?


ディック:うん、そうだね。受けについては白兵武器の防御力による修正がダイス目に足される分、通常の<白兵>判定に比べて達成値が高くなり、判定に成功しやすい、という利点があるんだったかな?


 おーい、ぶらざーに晃太ー、実演はいいから講義に戻って来ーい。


賢介:ええー?折角の仕留めるチャンスなのにー(ぎりぎり)?


晃太:ンなモン全部止めちゃるわいッ(ぎりぎり)!


真姫:あにさま…晃太くん(にゅっふり)?


賢介&晃太:スンマセンしたッ(土下座)!!


真姫:判ればいいのですよ、判れば(うんうん)。


賢介:―――― まぁ概ねは今真姫とぶらざーの言った通りだな。まずはこの二つの防御行動のメリットとデメリットをそれぞれ挙げよう。


 最初は『受け』のメリットだけど、最大のメリットはさっきぶらざーが挙げた『判定に成功しやすい』というのがある。防御力が《0/0》と設定されている『(エフェクトによる強化がなされていない状態での)素手』や、受けそのものが出来ない『ワイヤーウィップ』を除けば、どの白兵武器もエフェクトなしでもダイス目に加算される受け修正は最低でも2は保証されるし、白兵武器の防御力に加えて受けを強化するエフェクトを併用すれば、軽く10は上昇させることも可能になってくる。


ディック:10上昇させる、ということは、一回クリティカルをするのと同じようなことだよね?


晃太:そっスね。


 DXの戦闘って言うのは、つまるところ一度の判定で何回クリティカルするかがものを言うよーなモンっスからね。ダイスを振る前の段階で既にクリティカルを一回出してるような状況って言うのはかなり大きなアドバンテージになるっスよ。


賢介:もう一つの利点は、『使う技能を<白兵>に統一出来る』という点だな。


 特に、キュマイラやエグザイルのように、<白兵>のクリティカル値を下げるエフェクトを持っていて、<回避>に関するクリティカル値を下げるエフェクトを持っていないシンドロームでキャラを作り上げた場合、いくら振れるダイスの数が多かろうとも、相手の攻撃のクリティカル値はまず間違いなく低くなっている以上、回避の成功率はたかが知れている。それだったら、最初から使用する技能を<白兵>に絞り込む方が、キャラの強化やエフェクト修得の方向性といった面でブレがなくなってくるからな。


晃太:あと、『殆んど全ての装甲値無視攻撃も軽減出来る』っていうのも大きいっスね。例外中の例外として、エフェクトの効果で受けそのものが出来ないソラリスの《絶対の恐怖》はあるけど、それ以外の攻撃に関して大半のダメージを削ることが出来るってのは、特に侵食率が100%を超えてからの生き残りにものを言うっスね。


賢介:でも、受け判定もそういったメリットばかりじゃない。幾つかのデメリットも当然あるので挙げておこう。


 第一に、<射撃>や<射撃>に相当する攻撃……主に<RC>による攻撃だが、これに関しては原則的に専用のエフェクトを使用しない限り受けを試みることが出来ない、という点がある。その『専用エフェクト』を持っているシンドロームは、エンジェルハイロゥ、モルフェウス、ノイマン、サラマンダー、バロールの五つなんだが……。


真姫:エンジェルハイロゥとノイマンは、受けには向いてませんよね?


賢介:そうなんだ。白兵武器の防御修正をさらに強化する、所謂『受けエフェクト』を二重、三重に複合することで防御力を増していくのが、受けキャラの活きるポイントではあるんだが、エンジェルハイロゥとノイマンにはその肝心の受けエフェクトがない。


 まぁ、残る三つを軸にすれば問題はないんだけど、キャラクター作成の段階で『受けキャラを選ぶ』と決めず、『じゃあ自分が受けに回ろうか』といった感じで、キャラクター作成後に必要に駆られて受けキャラになることを選択した場合には、射撃攻撃を受けるエフェクトがなくて泣きを見るという管理人のような事態も引き起こされるんだ。


ディック:なるほどねー。作成時点でキャラクターの進むべき方向をある程度計画しておかないといけない、ということだね?


 あとは、どんなデメリットがあるんだい?


晃太:ダメージの有無に関わらず、 命中した時点でダイスペナルティやバッドステータスを与えるエフェクトには弱いってトコっスね。特に、ブラム=ストーカーにはそんなエフェクトが溢れてるから、はっきり言ってブラム=ストーカーは相手にしたかぁないっス。


ディック:ふふふふふふ。それはいいことを聞いた(←ブラム=ストーカー)。


真姫:ディ…ディックさん(わたわたおろおろ)?


賢介:あとは、ダメージは天井知らずに上がるけど、防御力は固定値のまま、という決定的な違いがある。


 たとえ晃太が《物質合成(『白兵武器』同士、または『射撃武器』同士、といった具合に同じ分類のアイテムを合成することで両者のデータを合計させるモルフェウスのエフェクト)を使って防御力を格段に上昇させた盾を持っていたとしても、軽減出来るのは最大でも『【防具の装甲値】+【白兵武器の防御力+エフェクトの防御力】』までにしかならないだろ?


 この場合、もし装甲値が有効だったとしても、普通なら止めれて50がいいとこだ。もしこれで100オーバーのダメージなんて食らおうものなら、軽く死ねることには変わりないし、そうなったら、防御エフェクトに注ぎ込んだ侵食値もまた無駄になってしまう。


 幸い、相手の行動に対してどうリアクションを取るか、という選択は相手の達成値が出た後に決めることが出来るんだから、相手の与えるダメージを逆算して防御を選ぶか、それともタイタスを昇華して蘇るのを選ぶか、ということを常に頭に入れることが、防御キャラには必要になって来るんだ。


真姫:難しいんですね、防御キャラというのも。


賢介:そりゃあ難しいさ。回避の場合は単純に相手よりも高い達成値を出せばいいけど、防御キャラはいくら最初の達成値にクリティカル一回分に相当するボーナスが入っているといっても、防御力以上の力でゴリ押しされたら結局死んでしまうんだからな。だからこそ、相手の出す達成値と使ってきたエフェクトを考慮した上で、進行を妨げないぐらいのスピードでどう行動するかを導き出すという、プレイヤーの冷静かつ迅速な判断力が求められてくるんだ。


 晃太にそれがあるとは思えないけどなッ!!


晃太:うるさいやいッ!!そもそもオレはNPCだからいいんだよッ!!


 それはそれとして、回避についてはどんなメリットとデメリットがあるんだよ、せんせー?


賢介:第一のメリットとしては成功さえすればダメージを受けない……当然ダイスペナルティやバッドステータスの影響も受けなくて済む、というものがあるな。


ディック:「当たらなければどうということもない!」ということだね?


晃太:アンタが赤い人になってどーすんだ(笑)!!


真姫:Σ(゚ロ゚ノ)ノやっぱり3倍なんですかッ!?


ディック:(*´Д`)*´Д`)*´Д`)3倍です(従者を二体出しながら)。


賢介:そっちの3倍かッ!!


 まぁ、それは兎に角……さっきの受けに関連した特殊というか、極端な例だけど……攻撃側のクリティカル値が1の場合、受けの達成値がいくら高くても自動的に攻撃が成功することは判るよな?


真姫:クリティカル値が1だったら、無限にサイコロを振れるから、ですね?


賢介:そう。無限にダイスが振れる、と言うことは、ダメージもまた無限になる訳だからな。達成値が同じ場合には防御側が優先というルールが適用されるとは言え、受け側のクリティカル値が1であっても、減少出来るダメージが固定されている以上、いくら防御力が高かろうとも意味はない。


 しかし、これが<回避>だったらそういうこともない。そもそもその肝心な攻撃そのものが当たっていないわけだからな。


ディック:なるほどね。じゃあ、もう一つのメリットは?


賢介:シンドロームにも拠るけど、技能が<回避>以外のもので充分に代用可能、と言う点だね。


 特に、<回避>に対してダイスペナルティを与えるエフェクトの効果や、装備したアイテムの効果で回避そのものが出来なくなる場合でも、<回避>の代用エフェクトを使えばその影響は受けなくなる。<回避>の判定に使用する【肉体】が低い代わりに【感覚】【精神】が高くなり易いシンドロームには、<回避>の代用エフェクトが用意されているから、出来るだけ覚えていた方がいいね。


 しかし、これもいいことばかりではないんだ。


真姫:……えっと、どんなデメリットがあるんですか?


賢介:デメリットと言うほどでもないけど、受けの場合と同じで、一定以上のダイスを確保するためには、エフェクトを幾つか併用する必要が出てくるんだ。しかし……代用エフェクトは本来そのシンドロームの特徴に沿ったものだから、シンドロームの組み合わせ方によっては代用エフェクトの種類が違ってくることもあるんだ。


 大抵の<回避>代用エフェクトは<RC>で行うことが多いけど、例外的に<射撃>や<運動>、<知覚>で代用することもあるから、それほどダイスを増やすことが出来なくなり、メリットも薄れてしまう。


 とはいえ、<回避>……もっと言えば【肉体】の能力値が低くてもダメージを回避するチャンスに恵まれる、というのは充分に大きなメリットだから、能力とそのシンドロームの持つクリティカル値を下げるエフェクトの種類を考慮した上で決めるのが賢いやり方といえるだろうな。


ディック:まぁ俺には関係ないけどねッ!!


 という訳で、狙われたらカヴァーリングお願いします orzハハー!!


晃太:腰低ッ(笑)!!


真姫:あはははは。そういえば、ディックさんは防御面が弱点ですからね。


賢介:まぁカヴァーリングについてはこの後すぐに触れることにするけど、その前に<回避>のデメリットをもう一つ挙げることにしよう。


 この二つ目のデメリットは受けの一つ目のメリットと逆で、高い目が出し難い、と言うところにあるんだ。特に、リアクションにダイスボーナスを加えるエフェクトよりは攻撃にダイスボーナスを加えるエフェクトの方が豊富なんだが、攻撃側がダイスペナルティを与えるエフェクトはあっても、逆にリアクション側から攻撃側にダイスペナルティを与えるエフェクトと言うものは存在しない(※例外としてエンジェルハィロゥの《フラッシュゲイズ》があり)


 受けの場合は『タイミング:メジャーアクション/リアクション』となっているものも多いから、比較的ダイスは増やしやすいし、そもそもの達成値の元値も高いからそれでも成功する確率は高い。しかし、回避系のエフェクトをそこまで強化することは、余程のことがない限りは難しいんだ。


真姫:なるほど……つまり、振るサイコロの数自体に差がある状態で振り合いになる分、回避側の判定が若干不利になる、ということですね?


賢介:そういうこと。


 こればっかりは前回の講義で挙げた『タイタス昇華』で補完する以外にはないからな。タイタスを昇華してまで回避しなければならない『何か』がなければ、素直に食らうことや、回避に失敗した時点でカヴァーリングでかばってもらうことも視野に入れておいた方がいいな。


真姫:あれ?そういえば回避判定に失敗した後にもカヴァーリングで庇ってもらうことなんて、出来るんですか?


晃太:結論から言ってしまえば出来るっスよ。


 カヴァーリングってのは、そもそも映画やら漫画でよくある、『危ないッ!』って庇いに飛び込むシチュエーションを再現出来るようにするのが目的なんスから、対象が回避判定したから出来ない、なんてことになったら本末転倒もいいとこっスよ。


 まぁ、同じエンゲージにいないと流石に庇えないってのはあるけど、誰か一人のダメージを肩代わりできると言うのは大きいっスね。


賢介:ここで注意しておかなきゃいけないのは、カヴァーリングというのは本来自分の身体だけではなく、行動も犠牲にして庇うという、大きな代償を払う行為だってことだな。富士見書房から出ている各種リプレイだけを見ていたら、『カヴァーリング』という概念そのものに慣れてないプレイヤーは『どのタイミングでも庇うことが出来るんだ。カヴァーリングしても自由に行動出来るんだ』と誤解するかもしれないけど、本当はあれはその都度カヴァーリング用のエフェクトを使って庇っているのであって、カヴァーリング用エフェクトを使わない場合、自分の行動を一回潰してしまわないと使えない、非常にリスクの高い行為なんだと言うことを忘れちゃいけないな。


晃太:逆を言えば、カヴァーリングエフェクトってのはそのリスクを侵食値2点という低いコストで代用できるってことになる訳っスから、受けキャラならカヴァーリングエフェクトは持っておいて損はないっスね。


真姫:あと、守備を考慮に入れるとしたらどんなことを注意した方がいいですか?


賢介:ダメージそのものを減少させるエフェクトなんてものもあるな。


 エンジェルハィロゥの《プリズム》やブラックドッグの《絶縁体》、サラマンダーの《不燃体》ように、そのシンドロームに属する攻撃を受けた場合に自動的にダメージを減少するエフェクトとブラム=ストーカーの《赤河の支配者》、コントラストサイドで追加されたハヌマーンの《波紋の方陣(1ラウンドに1回だけ、【LV】D10点の自分以外の対象が受けるダメージを軽減するエフェクト)やサラマンダーの《氷雪の守護(1ラウンドに1回だけ、自分の受けるダメージを【LV+1】D10点の軽減するエフェクト)にバロールの《斥力障壁(1ラウンドに1回、対象の受けるダメージを1D10+【LV×2】点軽減するエフェクト)のようなエフェクトを出来るだけ覚えておいた方がいい、といったところだな。特に、死にそうな大ダメージを受けることが多いクライマックスでは大抵のキャラの侵食率は100%を超えているだろうから、エフェクトLVもその分上昇しているってことを考えると、かなりのダメージを軽減出来ると思っていいな。


ディック:ねぇぶらざー……防具に『リアクティブアーマー(衝撃を受けた瞬間に装甲を爆発させることで1シーンに一回、2D10点の実ダメージを軽減する防具)』ってのがあるんだけど、これは『装甲値無視』攻撃にも有効なのかな?


賢介:有効だよ。しかも、通常の防具にも重ね着出来るから、防御キャラじゃなくても……というか、購入判定の目標値は9と効果の割に低目だから、武器・防具を一切使用出来ない《完全獣化》キャラ以外は何回購入判定してでも手に入れた方がいいね(きっぱり)。


晃太:でも、ルール的には問題なしなんだけど、絵面的には笑えるんスよねぇ……精神攻撃のダメージを打ち消すためにリアクティブアーマーを作動させるのって(笑)。


賢介:ソラリスの《絶対の恐怖》だな。そもそも精神攻撃だってのに他の攻撃と同じように普通にカヴァーリング出来る辺り、どーやって庇うんだっていう疑問も出てくるが……まぁ、ソラリスの能力というのは薬物の生成散布だから、散布された向精神剤を爆風で散らしていたり、代わりに吸い込んでいるような解釈で……やっぱり笑えるな(笑)


真姫:それにしても……こうして見てると、サラマンダーって、本当に防御向きなんですね。


ディック:そうだね。受けに強いし、ダメージ減少も二種類あるし、射撃受けエフェクトのボーナスも他に比べて大きいし、リアクションのダイスを増やせるエフェクトも持っている……まさに鉄壁だね。


晃太:あと、エフェクトでバッドステータスを回復出来ることも大きいっスよ。バッドステータスの足止めってのは単独ならとにかく、複合されるとすげぇウザイっスから、それが一発で全部なくなるってのは、バッドステータス持ちの攻撃であっても受けざるを得ない受けキャラには特に嬉しいっスね。


ディック:じゃあ何でサラマンダーで作らなかったんだ?


晃太:メタなこというなよッ!?


賢介:まー、『ダメージの軽減のし易さ』だったらモルフェウスも強力だからな。


 それはそうと、今回の締めとして防御行動全般に対する天敵を挙げることにするが……『リアクション不可』以外にはどんなものがあるか―― 晃太は判るよな?


晃太:そりゃまー、俺もブラックドッグっスからね―――― 《バリアクラッカー》っしょ?


賢介:そう。<白兵>専用な上、80%エフェクトと言う制約は多いエフェクトではあるけど、リアクションに使われるエフェクトのLVを全て最低1にまで引き下げるという効果は強烈だ。特に、クリティカル低下エフェクトのLVは最大で3までにしかならないから、侵食率の関係上、クライマックスだったらほぼ確実にクリティカル値を9として判定しなくちゃいけなくなるからな。


晃太:リアクションに使用したエフェクト全てのレベルを下げるということは、エフェクトの恩恵となる受け修正やダイスボーナスも大幅に下がるし、下手するとキュマイラの《竜鱗》すらも10しか止められない……『リアクション不可』のエフェクトが1セッションに1回だけしか使えないのに対して《バリアクラッカー》には回数制限はないってことから考えると、使用したラウンド一杯、最低6個と膨大なダイスボーナスを得ることが出来る《フルインストール》と並んで、ブラックドッグが戦闘で悪名を欲しいままにするのも頷けるっスよ。


真姫:ひ、他人事のよーに(汗)。


ディック:てゆーか、そんな風にスペックは高いはずなのに、なんでやられ役なんだ(しみじみ)?


晃太:ど、同情すんなッ!同情すんなよッ(動揺)?!


賢介:同情はしないさ―― たとえ戦闘で負けまくっても止めまでは刺されてないし、『NPCの判定は時にGMの裁量によって成否が決められる』ってゴールデンルールを自律判定に適用されているんだからな。


 でも、あくまでお約束をひた走ることを義務付けられている以上、彼女が出来た直後の任務には注意しろよ(肩ポン)?


 『GMの裁量よりもお約束』と言い切るよーなGMなんだし、NPCは一度立てた死にフラグを力技で回避出来ないからな。


真姫:死にフラグっ?!Σ(゚ロ゚ノ)ノ


晃太:|||_| ̄|○|||やりかねねぇ……あのGMだったらやりかねねぇ。


賢介:若干一名の不安を掻き立てることにはなったけど、今回の講義はこれまでだ。次回はもうちょっと平和な話題……そーだな、背景社会について語ることにしようかな?


晃太:ノ `Д´)ノ ┻━┻ 別に平和でもねーだろッ!!


真姫:……ディックさん。少なくとも、あにさまと晃太くんには『平和』って言葉が似合わないよーな気がするんですけど……UGNって、こんなものなんですか(溜息)?


ディック:いや、晃太とぶらざーが異常なだけだよ―― 信じて?





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