コラム〜『なぜなにダブルクロス』9・キャラクターを作ってみよう!(前)〜





橋尾晃太:今コラムの受講生。


 『鈍色の鏡』ではお休みだったけど、裏方として殺人的なハードワークを強いられていたため、むしろチョイ役ででも表舞台に登場してた方が楽だったに違いないUGチルドレン。


 データ作成当初から《サイコメトリー》はあるわ、《タッピング》は持ってるわと、ただでさえ情報収集面で弱いPC達をサポートするのに便利なNPCだった上、コラムの演出のためにGMの手持ちの経験点つぎ込んで《砂隠れ》まで覚えさせられたため、さらに単独行動に走らされてしまう事になってしまった突出バカ。


 退場エフェクト持ったため、いざという時には逃げれる、とお思いでしょうが―― 必要とあらば、一緒に覚えた《自爆装置》使ってでも死にフラグを消化します。ご心配なく。


黒岩賢介:今コラムの講師。


 『鈍色の鏡』では、出張中で不在の晃太に代わってお笑いキャラの座に着いたシリアス畑の出身者。


 でも、いくらシリアス畑に植えられていようとも、肝心の種はお笑いそのものだということは読者の皆さんには既にバレバレなので、むしろ落ち着くところに落ち着いた、と言った方が正しいに違いない。


 これからも崩してやるぜよ?


ディック・W・アーヴ:今コラムの受講生。


 コラムが講義形式になって初めてのセッションである『鈍色の鏡』に於いて、めでたく本編に登場を果たした事は果たしたが、登場するなり音速で人格を乗っ取られ、小粋なアメリカンジョークを吐くキャラへと変貌を遂げてしまった悲しきNPC。


 まぁ、アレはアレで本人なかなか気に入ってるとのことですが……書く人にアメリカンジョークを操るだけの技量がないため、ここでは元のままの喋りでやらせていただきます。


黒岩真姫:今コラムの受講生。


 『鈍色の鏡』に於いて辛うじて登場したものの、いまいち影の薄さは否めなかった悲しき常識人。


 まぁ、NPC的には目立たずにいるのは悪い事じゃないです……というか、基本的に『藍空シリーズ』の藍空支部周辺の登場人物って、真姫嬢と真児以外はみなヨゴレなので、むしろ本編では目立たない方がアイデンティティを確立出来ると思います。


黒岩真児:今コラムの受講生。


 初登場は第4話の『鮮紅の魔獣』だったにも関わらず、ジャームになりかけていたこともあって強制入院させられていたため、第6話の『鈍色の鏡』でやっとリプレイ本編での初台詞と相成った、病み上がりの野生少年。でも、病み上がりな割りにツッコミ入れる時だけは妙に元気なので、仮病の疑いは晴れない。


 真姫嬢と並んでヨゴレキャラとは縁遠い位置に存在するが、ただ単に書き手がキャラ立てをメンドくさがっただけ、というのはキミとボクとの秘密だッ!!





賢介:さて、今回からは応用編ってことになるらしいが……。


晃太:普通なら、『キャラ作成』は基礎の基礎でやるよな。


真姫:でもそれは仕方ないと思いますよ。このサイトを御覧になる方は、どちらかというと『ダブルクロス』どころか、テーブルトークRPGそのものを知らないって言う方が多いですし、先に世界観やプレイの雰囲気を掴むことの方が重要、という場合もありますよ。


ディック:まーねー。ここでこーやってリプレイとコラムを読むことで、初めてTRPGというジャンルに触れた俺(の中の人)のような人もいることだしね。


真児:ソレハそうと、どうやったらいインダ?


賢介:まずは好きにイメージしていい―― とはいっても、ある程度のタイプはあるからな。そのタイプをイメージしてキャラクターを作った方が巧くいくだろうな。


晃太:それと、パーティ構成も考えておいた方がいいっスよね。DXってのは、力押しだけじゃあっさり全滅すること間違い無しなシビアな面もあるくせに、パーティ構成をしっかり考えて作りさえすれば、一気にダイスがインフレ起こす強烈なパワープレイも可能になるっスからね。


賢介:じゃあ、まずは俺から―― 。





 ―― あ、賢介さんのキャラ決まってるから。エンジェルハィロゥ×キュマイラでワークスはアスリート(剣術家)。





賢介:ちょっと待て天の声(GM)!それは横暴と云うもの――。





 ―― で、キャラクターネームは『狗塚シロ』な(きっぱり)。





賢介:シロならば全て丸々何処までもOKデスメ゚∀゚)ノ


真児:変ワリ身早ッ!!


ディック:さ、流石はぶらざー……シロと聞いただけで全て納得した。





※流石に知らない方も多いでしょうが、『GS美神極楽大作戦!!』という漫画の登場人物に『犬塚シロ』という人狼族の少女が登場しておりまして……賢介氏(の中の人)はそのファン―― 通称『シロニスト』と呼ばれる存在なのです。内輪受けネタで申し訳ないです(平身低頭)。


賢介:「“ファン”ではないッ!!“熱烈なファン”だッッッ!!!」)……あー、さいで(微笑)。





賢介:と、いうことで…だ。完全前衛系のキャラクターがこうして出来たことだし、それを基準にキャラクターを作っていくことにしようか。


真姫:それでしたら、攻撃するよりもカヴァーリングっていうのがやりたいです♪ モルガンさんみたいなキャラがいいな♪゚ヮ゚ミノ


晃太:も……モルガン?!そりゃまた凄いところに目をつけたっスねぇ(汗)。


真姫:《融合》とかして、主人公さんのお役に立てるキャラになりたいのです♪゚ー゚ミノ


真児:人ノ役に立ちたい、かぁ……やっぱり真姫おねえちゃんらしイナァ。


賢介:あー、妹よ……水を差すようで悪いが……いきなりモルガンのようにはなれないぞ。『リプレイ・ストライク』シリーズのキャラクターは全員作成時点で経験点10点の下駄を履かせているし、《融合》を覚えたのもさらに一回のセッションを経てのことだから、経験点にして18点分の差がある、ということだ。


 イメージを優先するのは悪いことじゃないが、経験点の下駄を履かせるという措置を取らない場合、無理にイメージを優先しすぎて、結局中途半端なキャラクターになってしまうということもない話じゃないから、最初のうちはカヴァーリングか《融合》による切り札エフェクトの上乗せのどちらか片方を優先した方がいいな。


真姫:判りました。じゃあ、《融合》でシロちゃんをお手伝いするのは成長してから、ということにして、今はカヴァーリングを優先することにします♪


晃太:まぁ、成長の方向性をあらかじめ決めてキャラを作るって考え方は間違っちゃないっスからね。それに、エグザイルもカヴァーリングするキャラとしては強力っスからねぇ。バッドステータスのキャンセルだの自己回復出来るエフェクトも持ってるから、持久戦には持ってこいのキャラが出来そうっスね。


真姫:で、エグザイルはいいけど、組み合わせるシンドロームは……やっぱり《獣の王》が使えるキュマイラでしょうか?


賢介:シロを支援する、というコンセプトで作るんだったら、それは止めておいた方がいいな。


 《融合》というのは、言ってしまえば自分の行動を放棄する代わりに、使用したキャラクターと自分の……最大4つのシンドロームのエフェクトを使わせるためのエフェクトなんだから、ここでシンドロームが被ってしまったら、そのメリットが喪われてしまうことになるだけだろ?


ディック:なるほどねー。手数を減らしてでも一人が出来ることの種類と質を増やすことを目的としているのに、エフェクトを被らせてしまってそれを減らしてしまうやり方は巧いやり方じゃない、という訳だね?


真姫:えっと……じゃあ、どういったシンドロームを選べば……?


晃太:防御系だったら射撃攻撃の受けが出来るエフェクトを持ってるモルフェウス、サラマンダー、バロールのどれかと組み合わせるのがいいっスけど…将来的に《融合》と切り札系エフェクトを使っての支援も考えてるんだったら、サラマンダーの方がお勧めっスね。


真児:ソウダな。サラマンダーの方が防御力高いし、《融合》した時に使える切り札エフェクトの種類も多いカラナ。


ディック:どうしてそんな事が言えるんだい?


晃太:賢介せんせーのキャラみたいに<白兵>を中心にしてると、どうしてもモルフェウスの切り札エフェクトの方がかみ合い辛くなるんスよ。《物質合成》で強力な武器を作ろうにも、キュマイラじゃなかなか使わない<RC>で行動を一回消費しなきゃいけないし、《サポートデバイス》の場合は使用タイミングがセットアップ・セグメント―― 《融合》の効果はそのラウンド一杯で、使用した次のラウンドの頭であるセットアップでは効果は切れているから使えない、ということになる訳っスからね。


賢介:それに加えて、《クリスタライズ》の肝というべき装甲無視効果は、エンジェルハィロゥの《ピンポイント・レーザー(点レベルでの精密な攻撃を加えることにより、装甲を無視した攻撃を繰り出すことが出来るエフェクト)で既に使える、という点もあるな。まぁ、《クリスタライズ》の恩恵としては装甲無視の他にも大幅な攻撃力上昇、というのもあるけど、それだったらサラマンダーにも《終末の炎(生命力を燃焼させる(HPを消費)することにより、大幅に攻撃力を上昇させるエフェクト)があるからな。単純な火力は兎に角、こと今回《融合》を想定している相手との切り札エフェクトの相性では、サラマンダーの方に軍配が上がるといっていいな。


真姫:あ、じゃあ、サラマンダーで作ります♪゚ー゚ミ


ディック:で……俺の場合はというと……イメージとしては鉄砲玉突出馬鹿ハヌマーンだな。


賢介:鉄砲玉……(晃太を指差しながら)……コレになっちゃうけど、いいの?


晃太:コレ言うなッ!つか指差すなッ!!


ディック:ソレになるのは正直厭だけど、突っ走る馬鹿は正直好きだしね。


真姫:じゃあ、イメージとしては『リプレイ・オリジン』シリーズのイサムくんみたいになるんですね♪ ディックさんも音楽好きだから、イメージしやすくなると思いますよ♪ ゚ヮ゚ミノ


真児:……トいうことは、《サイレンの魔女(音を操ることにより、シーン全体に防御することが難しい衝撃波を叩き込んで攻撃するハヌマーンのエフェクト)を中心に組み込んだ<RC>攻撃系キャラになるンダナ?ジャア、オルクスで決まリダナ。


ディック:……お……お前……さっきから聞いてたけど……実は結構ゲーマーだったんだな?


賢介:というか、出番を待ってる間ずっとルールブックを読んでたからな。詳しくもなるさ。


 でもまー、読み込んでただけあって、真児の考え方は、ある意味イサムのコンセプトよりも理に適ってるな。


晃太:そっスね。イサムの場合、最初はクリティカル値を下げるエフェクトを《ブレインコントロール(脳内温度をコントロールし、正確にレネゲイドをコントロールすることで、サラマンダーのエフェクトのクリティカル値を下げるエフェクト)に頼ってたけど、《ブレインコントロール》を使うためにイサムが持ってたサラマンダーのエフェクトは《終末の炎》以外なかったから、一発の火力はあったけど、その一発を凌がれたら、途端に戦力ガタ落ちしてたっスからね。


ディック:えっと……なんで?


真児:《終末の炎》はHPを減らさないと使えなくなるカラナ。HPヲ使い切ってしまったら《終末の炎》が使えなくなるから、《ブレインコントロール》でクリティカル値を下げることが出来なくなってしまウンダ。


真姫:……ハヌマーンのエフェクトでクリティカル値を下げることは出来ないんですか?


賢介:ハヌマーンのエフェクトでクリティカル値を下げることが出来るエフェクトは、《電光石火》と《猿飛》の二つがあるけどな―― 《電光石火》は【肉体】と【感覚】という、二つの能力値に関連した技能のクリティカル値だけしか下げれないし、《猿飛》で下げることが出来るのは<運動>技能だけだからな。<RC>に関するエフェクトのクリティカル値を下げるとなると、一般エフェクトの《マインドエンハンス(【精神】【社会】の能力値に準拠した技能判定のクリティカル値を[LV]分(最大3)下げることが出来る、オーヴァード全てが修得することが出来るエフェクト)以外には出来ないんだ。


真姫:じゃあ、それを使えば――。


真児:デモ、《マインドエンハンス》は、使うことが出来る回数に制限あるし、上昇する侵食率も他のクリティカル値を下げるエフェクトに比べて高いから、使い辛いエフェクトでもあルンダ。


晃太:それと、クリティカル値を下げるエフェクトは最低限2LVないと使い勝手が極端に落ちる、ってのもあるっスからね。好き放題に経験点を突っ込んでいいんだったら兎に角、ルール通りにキャラを作るってなると、エフェクトLVは合計して8LVしか取れないんだから、クリティカル値低下エフェクトを二つも取るとその分他のエフェクトに使えるポイントが減ってしまうことになるんスよ。その点、オルクスだったら、<RC>のクリティカル値を下げることが出来る《絶対の空間》があるし、攻撃力を高めるエフェクトを使っても効果範囲を狭める心配もなくなるっスから、一発の決め手は《終末の炎》持ちのイサムには負けるけど、シーン全体に対してコンスタントにダメージを与えることに関しては、むしろオルクスを絡めて作った方が格段に使い勝手は良くなるっスね。


賢介:とは言っても、《サイレンの魔女》に限ったことじゃないが、攻め手を最大限活かすには、単純に攻撃力を引き上げるエフェクトばかりじゃなく、ダイスボーナスを得るエフェクトや、逆に相手のリアクションにダイスペナルティを与えるエフェクトなんかも必要になってくるんだ。しかし、ダイスペナルティを与えるエフェクトはまだしも、ダイスボーナスを得るエフェクトはエグザイルなどのような特殊な例を除いたら殆んどが“タイミング:マイナーアクション”にカテゴリーされているから、『“タイミング:マイナーアクション”のエフェクトを同時に扱うことが出来る』という効果を持つエフェクトを使わないと効果を重ねることが出来なくなってしまう。


 かと言って、最初からそれを使うとなると、さっき晃太が言っていた『作成初期エフェクトLV』の8LVのうち、マイナーアクションだけで3LVも使ってしまうからな。それじゃあ、ダイスを増やすことは出来ても、極論すればそれだけで終わってしまうから、結局大した活躍も出来なくなってしまうんだ。


ディック:だとしたら、ダイスの数をどうやって増やしたらいいんだい?


晃太:と、そっから先がオレの受け持つキャラの出番になる訳っスよ。


 つーわけで、オレが支援系やるから、真児も攻撃系のキャラをやってくれ。


真児:エ?イ…いいノカ?


晃太:そりゃまぁ、お前ルールブック読んでるとは言っても、実際にプレイするのは初めてだろ?だったら、支援するよりもダイスをジャラジャラ振ってDXならではの楽しさを実感するのがいいからな。


真姫:晃太くん……真児くんのことをそこまで考えていてくれてたんですね(じーん)。


晃太:で、出来たら継続的にダイスペナルティをたーんと与える手段と《時の棺》持ってるブラム=ストーカー×バロールの<RC>系キャラをやってくれればパーティは凄く助かる。というかやれ。


賢介:……妹よ―― その認識は甘いぞ。こいつはただの腐れゲーマーだ。


 ……とはいっても、キャラクター作成の時点でパーティ構成のバランスを考え抜くこと自体は悪いことじゃないし、バランスの面から考えれば、近距離と遠距離の二種類の攻撃と防御、支援が揃っていた方が、攻撃一辺倒のパーティよりも戦力としてはるかに充実することは間違いないからな。


 RPGではパーティをチームスポーツに準えることはよくあることだが、DXも例外じゃない。それぞれの個性を活かし、それぞれの役割をしっかりとこなすことで、一つの生物のように有機的に機能させることが出来ればプレイする楽しみが増してくるというのも、個々人の意志がバラバラなら、容易く機能不全に陥ってしまう、という点も似ているしな。


晃太:あー、そっスね。これはオレの個人的なイメージっスけど、DXのバランスの取れたパーティって、バレーボールのチームのような構成になる、と言ってもいいっスからね。


 相手のスパイクを徹底的に拾う『リベロ』がいて、気分よく、そして効果的なアタックを決めやすいようにトスを上げる『セッター』がいて、そのトスを決めるフィニッシャー……『エース』がいる。場合によっちゃあ『裏エース』や『ツーセッター』もありって点も似てるっスね。


 野球やサッカーみたいな全員がフィニッシャーになる可能性がある構成も悪くはないけど、セッターとしてダイスやダメージ、クリティカル値をコントロールして、それで味方がポンポンアタックを決める……この快感は、知ってしまったら病み付きになるっスよ。


ディック:だから支援キャラか。結局自分が楽しみたいだけじゃないか(笑)。


真姫:なるほどー、楽しみ方は人それぞれ、というわけなんですね。勉強になります♪ ・w・ミ


真児:ぽ……ポジティブシンキングだな、真姫おねえチャン(汗)。


晃太:つー訳で、オレはノイマン×ソラリスの情報屋やりますんであとはどーぞよろしく!


賢介:これこれ、そこなわらべ……勝手にワークスまで決めるなッ!!


晃太:いいっしょッ!シンドローム決めたら、次にはワークス選ぶんだからッ!!


ディック:ワークスって……一体どんなものがあるんだっけ?


真児:ア、ワークスは大抵の奴は該当するのがあるぞ。学生だけでも小・中・高・大・不良学生と揃ってるし……やりたい職業のイメージがあれば、ソレに当てはめることも出来ルシナ。


真姫:あ、小学生がやりたいです♪ ランドセル〜♪゚ヮ゚ミノ


ディック:(*´Д`) ……じゃ、じゃあぼくも小学せ(ドガッ)                          ゴトッ。


真姫:ディ…ディックさん、《リザレクト》を〜;><ミ


真っ先にツッコミ入れた晃太:小学生パーティを作ろうとするなッ!どこぞの身体は子供、頭脳はオトナの名探偵やる心算か、アンタはッ?!


容赦なくツッコミ入れた真児:ソレ以上に……お前、怪シイ(きっぱり)。


とどめ刺した賢介:ぶらざー……流石にそれは俺もどうかと思う。


 でも、今回のようなシチュエーションは特別だけど、通常ならワークスはハンドアウトである程度指定されるから、シナリオがそういうものだったら『小学生パーティ』が出来てしまうことだってない話じゃない。


晃太:うわ、すっげぇバランス悪そう!


真児:確カニそれはおれも厭ダナ(汗)。


賢介:まぁ、確かに小学生の能力値は『0・3・1・1』と、感覚に片寄ってるからなぁ……この片寄った能力値を活かすには自然と射撃系キャラクターに片寄ってしまうから、バランスが悪くなってしまうことは間違いない。


 でも、そんなバランスの悪そうなパーティ構成を要するシナリオを作ろうとする人がいたら、ある意味見てみたい気もするけどな(笑)。


真姫:パーティの全員が学生、といったシチュエーション自体はあるようですけどね。


賢介:オリジンの2巻のパーティだな。でも、アレの場合は主人公である隼人と椿が二人ともUGチルドレンという特殊な事情があったし、中学生二人組の片割れのイサムもワークスは中学生じゃなく、あくまでも『アーティスト』だからな。


《リザレクト》で蘇生したディック:そういえば、ワークスとカヴァーは食い違っていてもいいんだったよね?


真児:ソウダな。ルール的には別にワークスとカヴァーに関係を持たせる必要はないから、ワークスが決まってさえいれば、カヴァーはどんなものでもイイゾ。


ディック:じゃあ、鳶職をやりたいッ!!


晃太:いきなりないわッ!!


賢介:まーそう言うな。やりたいものがなくても、それに似たイメージのものをワークスの中から選べばいいんだけどね―― まぁ、普通に考えれば『フリーター』だろうし、鳶職を文字通りのカヴァー……世を忍ぶ仮の姿と位置付けて、UGNかFHの『エージェント』や『泥棒』や『暗殺者』といった表沙汰には出来ない職業をワークスとして選ぶのもキャラクターの個性を引き立てることになるしね。


ディック:なるほどねー。じゃあ、カヴァーを鳶職にして、ワークスは実は夜な夜なライブハウスで弾けてる『アーティスト』にすることにしておくよ。


 『横道坊主』や『ビーツ』をコピーしつつ、オリジナルでも頑張ってる奴ってことで(握り拳)。


賢介:こ、こだわるねー、鳶職に(笑)。


晃太:つか、なんで『横道』なんか知ってるんスか、コメリカ人なのに(笑)。


賢介:でもぶらざー、ワークスを選ぶと、その時点で自動的に初期技能の半分が決まってしまうことは注意しておかなきゃいけないね。


 イメージや能力値を優先してキャラクターを作るのは当然だけど、あまりにそれを優先しすぎても、作成初期では技能のフリーポイントとして使えるのは合計して5LVしかないから、実際のプレイで活躍し難くなってしまう場合も出てきてしまうんだ。だから、自分がやろうとしている役割に必要な技能を持っているワークスを選んで、割り振るフリーポイントを少しでも抑える、というワークス選択方法もあるにはある、ということを覚えておいた方がいいよ。


真姫:でも、技能を持っていなくても、エフェクト自体は使えるんですよね?


晃太:そっスね。つか、正しく言えば技能は持っていない、というんじゃなくって、0LVで持っているって解釈っスけどね。だから、リプレイ本編では情報収集シーンで牧場さんが幅広く活躍してたってことになるんスよ。


真児:ソレデも、技能―― 特に攻撃に使う技能はないよりはある方がいいけどな。対決判定の場合は同点じゃ防御優先になるから、1点でも高くして勝つ確率を少しでも上げておいた方がいいに決まってるし、ダメージ決定にも影響すルシナ。


賢介:そういうこと。作成初期ではたった4LVまでにしかすることは出来ないけど、その『たった4LV』が戦況を左右することだってありえるわけだから、出来るだけ使う頻度が高い技能のLVは上げておいた方がいいな。


 兎に角、シンドロームとワークスが決まれば数値的な部分はあらかた完成だ……真児も何をやるかは決めたか?


真児:『UGチルドレンA』に決めたぞ。最初から<RC>2LVもってルシナ。


賢介:シンドロームとワークスが決まったら、シンドロームとワークスで決められた各能力値の合計を出して、能力のどれかにフリーポイントになる1点を割り振ったら、今回の講義は終了だ。


 ただし、合計の時点で能力値のどれかが0だったら、フリーポイントの1点はそこに自動的に割り振られる、ということは忘れちゃいけないぞ。


真姫:“今回の講義”ということは……次回に続くんですね?


賢介:ああ、キャラクター作成と言っても、DXの場合は大きく分けて三つの要素があるからな。今回はその一つ目の『数字としてのキャラクター作成』、次回は『文字的要素としてのキャラクター作成』……そして最後に『キャラクター独自の必殺技(コンボ)の作成』、といった具合に進めていくからその心算でいるよーに。


真姫:はい、判りました♪


 あ……そういえば、わたし、エグザイルってことは、手とか首とかにゅいーんって伸びるんでしょうか?;゚o゚ミ


晃太:伸びるっスねぇ、そういうエフェクトを選べば(笑顔)。


賢介:炬燵の中でリラックスする猫の伸びっぷりは尋常ではない。故にお前も伸びるだろうさ メ゚д゚)y―┛








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